電気ケトルを探した結果刺身を買っていた話
明日から月曜日だと憂鬱な気分になりながら夕飯の準備をしていました。
準備といっても今日の夕飯はカップラーメンなのでコンビニに買いに行っただけですが。
2年ぶりのカップラーメンはシンプルなカップヌードル、部屋にもどり電気ケトルを探すも見当たらない。部屋は狭いのに。
電気ケトルがどこにもないので夕飯のカップヌードルを諦めるか7秒ほど葛藤しましたが、また外に買い出しに行くのは面倒なので結局もう一度探すことに。
…ありました。使わなくなったスーツケースの中に。
見つけた当初は「お、しまっちゃうおじさんのせいか?」と口に出してしまいましたが、よくよく記憶をたどると明確に自分の意思でしまってました。
どうやら私はしまっちゃうおじさんに転職したようです。
冗談はさておきスーツケースに入れたのにはちゃんと理由があります。
先ほど匂わせたとおり私の部屋は狭く、収納スペースがありません。
そう、スーツケースに電気ケトルを入れたのは苦肉の策だったのです。今考えるとアホみたいなことをしたなあと思いますが、でもまああったので良しとしましょう。
無事電気ケトルを入手しましたがまだ問題があります。
「中身はどうなっているのか」
こういうびっくり箱系は苦手な私ですが、開けないわけにはいきません。
小さい頃に丁半博打で遊ぼうとサイコロが入ったコップに手を突っ込んだら
ゴキブリを掴んでしまった悪夢が頭をよぎります。
「…ままよ!!」とつぶやきながらケトルを開きました。
すると(以下閲覧注意)
お、おう…
確かに汚い…汚いのですが、これより汚いケトルを見たことある私からすれば、正直反応に困る結果です。
もしかしたらスーツケースには保存機能があるのかもしれません。
来年のイグノーベル賞候補を早くも見つけてしまいましたね。
ちなみに地面の汚さには一切触れませんので悪しからず。
カップヌードルと電気ケトルが揃ったのでさっそくレッツラーメンと行きたいところですがさすがにこのまま使う勇気はありません。
…電気ケトル、掃除します。
google先生に聞いたところ電気ケトルの掃除には重曹が良いと返答がありました。
ただ、重曹なんて意識の高い代物は私の部屋にはありません。
私の道具欄において意識の高さで唯一対抗できそうなものといえば鮭フレークくらいのものです。
ここまでか…カップヌードルは諦めて電気ケトルを探してた時にエコバックの中から見つけた牛肉と九条ねぎの和風パスタにシフトチェンジするかと思ったその瞬間、見つけました。
そう、酢です。
なんとなく顔が写ってるような気がしないでもないですが今はスルーします。
google先生曰く、「酢でもきれいになるよー」とのことなので部屋の角においてあったこいつを存分に使ってやろうと思います。
酢の賞味期限が2日ほど過ぎてますが効能に問題はないでしょう。
では掃除してみます。
1.酢をケトルに注ぐ
まずはケトルに酢を注ぎます。
具体的な量は分からないので水深2cmくらいを目途に入れました。
賞味期限切れなので躊躇なくぶち込めるところが古い酢を使うメリットですね。
酢を入れた結果がこんな感じです。
尿やん。
先に断っておきますが私は電気ケトルを検尿コップ代わりに使う趣味はありません。
ただ数十年後にこの写真を見た時にあの頃は若かったからなあとしみじみ思ってしまう可能性が否定できないとだけ申し上げておきます。いや、嘘です。
匿名掲示板で「ビジネスホテルの電気ケトルに尿を…」みたいな書き込みを見たことを思い出しつつ次の工程に進みます。
2.水を満タン近くまで入れて沸騰させる
次に水を注ぎます。
効果が高まると思いずいぶん昔にコンビニで買った強炭酸水を使用しましたが、炭酸の原子が1molも含まれてなかったので実質ただの水です。
満タンまで注ぎました。
ケトルが汚いですが、ケトルの埃具合でどれだけ眠っていたか分かっていただけたかと思います。
そしてスイッチオン…。
すっげえ酢の匂い。
何となく想定はしていましたがそれを上回る酢臭が部屋に充満していきます。
バルサンを焚かれたゴキブリの気持ちが分かりました。
沸騰が終わり、あとは2時間放置するだけ。
酢の匂いが充満した部屋の片隅でカップヌードルに思いをはせて待つ。ひたすら待つ。
…なんか刺身食べたくなってきた。
このブログのタイトルと酢の下りから鋭い人はすでに展開が分かっていたと思います。
今日私は「酢の充満した部屋に閉じ込められた一般男性は刺身が食べたくなる」という知見を得ました。
ここまできて夕飯を刺身に切り替えるわけにはいかない。
なんのために掃除したか分からないし、そもそも牛肉と九条ねぎの和風パスタの処遇が決まってないのに新たに食品を購入するわけにはいかない。
カップヌードルは保存がきくし、いやでも、
これを・・・
こいつに・・・
こうじゃ!
ごちそうさまでした!!!
これにて一件落着!!!
最後にカップヌードルをスーツケースにしまってこの記事は終了といたします。
糞みたいな盛り付けに対する苦情は受け付けておりません。
和と和の組み合わせのおかげか見た目に反して美味しかったです。
ではまた。